新規特許取得【特許番号:第7497094号】腸内細菌叢改善のための組成物及びその応用

2024年5月31日に新しい特許を取得いたしました。
 
間葉系幹細胞は抗炎症効果など様々な治療効果が期待され、数多くの研究がなされています。
その中で当社は、間葉系幹細胞の分泌物を含む培養上清を用いることで腸内細菌叢の改善が可能である可能性を発見し、その発見を元に特許を取得しました。
間葉系幹細胞の様々な治療効果は腸内細菌叢の改善を介している可能性があり、本特許はその基盤となる重要なものであると考えています。
 
<特許概要>
発明の名称:腸内細菌叢改善のための組成物及びその応用(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7497094/15/ja
特許番号:第7497094号/特許権者:株式会社バイオミメティクスシンパシーズ
出願日:令和5年9月7 日(2023.9.7)/登録日:令和6年5月31 日(2024.5.31)
 
<腸内細菌叢とは>
ヒトの腸管(主に大腸)には約1000種類、100兆個もの腸内細菌が生息しているとも言われています。
様々な役割を持った菌がバランスを保ちながら存在し、生体の恒常性(ホメオスタシス)の維持に貢献していると考えられています。
そしてこのバランスが崩れる現象(Dysbiosisと呼びます)と、炎症性腸疾患などの腸に関連する病気だけではなく、心血管系疾患や認知症との強い関連も近年報告され始め、現在世界中で精力的に研究が行われています。
 
<培養上清とは>
細胞を培養するには、細胞培養用の培地(液体)を使用する必要があり、この中で細胞が増殖していきます。
その増殖の過程で、細胞から様々な分泌因子が多数放出されることがあります。この細胞からの分泌物を含んだ培養液を、培養上清と呼んでいます。
様々な細胞が存在していますが、その中でも当社が研究している間葉系幹細胞は、非常に治療効果の高い種々の増殖因子やサイトカイン、エクソソームなどを培地中に分泌することが知られています。